手に入れたいのはお前だけ。




女の子が好きな人と一緒にいたい。
その人の一番でありたいって。



そんなの、女の子の気持ちを考えたら当たり前のことなのに……。



茂木くんにはどうもそれがわからないみたいで。



「そうなっちゃった女の子は、捨てちゃう」




どんどん、茂木くんの心の奥の汚い部分を知っていってしまって。



なんだかどうしようもない気持ちになる。



「今までの俺がそんなんだったし。これからもこうやって自分が楽しければそれでいいんだって思ってたんだけど……」



そこまで言って、茂木くんがあたしの右手を強く握った。



思わず顔を上げる。