手に入れたいのはお前だけ。




「……また浅田さんね」



「ごめんね先生。頼みきいてもらって」



これで二回目。連れてきてもらった保健室。



先生は呆れたようにあたしたちを見た。



「す、すいません……」



「まあ浅田さんは真面目な子だから信じれるけど。保健室にサボりにきちゃだめよ」



「千澄ちゃんはそんなことしないよー」



「あなたに言ってるのよ、茂木くん」



先生は棚を物色しながら、強い口調で言う。



なんだか漫才を見てるみたいだ。



……なんて言えないんだけど。