「望空ちゃんは誰が一番好き?」 「へ!?あたし? あ、あたしは―――――――」 キーンコーンカーンコーン なんて答えようか迷っていたとき、ちょうどよくチャイムが鳴った。 「あ、チャイム。席着こ」 「うん!」 みんなが去ってから、あたしはこっそりホッと肩を下ろした。 よかった…。チャイムが鳴ってくれて。 鳴ってなかったら、どうなってたか。 あたしの気持ちは、誰にも内緒。一生隠し通すつもりなんだから。 だから、言えないよ…。