「お前が元気なかったから、ここ行って笑顔になってもらおうと思って、な。
嘘ついて悪い。嫌、だったか?」
首に手を回して、照れくさそうに言う蒼くん。
「い、嫌なんかじゃないよぉ…。逆に、すっごく嬉しい!!」
あたしのためにそこまでしてくれて……嬉しすぎて泣けるくらい。
あたしは満面の笑みを蒼くんに見せた。
「っ、そ、そうか。よかった」
一瞬、頬をピンクに染めた蒼くん。大丈夫かな?熱とかあるのかも。
「蒼くん、ちょっとしゃがんで?」
「なんでだよ」
「いいからぁ!!」
無理やりしゃがまさせ、あたしは蒼くんのおでこに自分のおでこをくっつけた。



