思わず見とれてしまったあたしに、 「待ったか?」 とあたしの顔を覗き込みながら言った。 「え、あ、ううん!あたしもさっき来たところだからぁ」 手を左右に振り、大丈夫ってことをアピールする。 「そうか…。 じゃあ、行くか」 「行くって、どこに?」 「秘密」 口元を緩め人差し指を自分の唇に添えながら蒼くんは言った。