(恋人ではないけど、わたしが一番蒼くんに近い女の子だったんじゃないの?)







「一番じゃないかもしれないけど…。二番かもしれないけど……」





「いちご…?」





「え、あ、なんでもないっ」








 横目でいちごは床を雑巾で綺麗にしていた美少女を見た。










(蒼くんは、わたしのものなんだから……!)










 “見た”んじゃない、“睨ん”だんだ。




 勘が鋭いその美少女・望空は、殺気に近いオーラを感じながらも動揺せず汚れた床を拭いていた。