「はい、これね」 「う、うん…」 奥のスペースでジュースとケーキをトレイに乗せ、あたしはこれを頼んだテーブルへと運ぶ。 「ねえ蒼くん。 わたし、蒼くんに会いに来たんだよ。 午後、わたしと一緒にまわってくれる?」 「別に…いいけど」 ―――ガシャンッ!!! 二人の会話が耳に届いて、あたしは思わず持っていたトレイを落としてしまった。 ジュースはこぼれ、ケーキはぐちゃぐちゃになっている。