「一人のやつをいじめてんじゃねぇよ」 どっしりと重みのある低い声に、女三人はヒィと肩を震わせた。 「ち、違うの!わたしたちはこの子に教えようと…」 「何をだ」 「こんな子が神亀の姫になれないって…」 「それはお前らが決めることじゃねえよ。 俺ら・神亀が決めることだ! ――あとな、お前らよりこいつのほうがよっぽど姫らしいぜ」 フンと鼻で笑って彼は女を見下ろすように睨みつけた。 「…っ!い、行こ」 「「うん」」