あたし、今日変だ…。 なにが「あたしがあたしじゃなくなる」だ。この姿は“あたし”じゃないのに…。 ――パシッ 女の振り下ろされた腕を止める音が聞こえ、恐る恐る目を開けていく。 「え、どうしてここに…!?」 まだうっすらとしか目を開けていないとき、女三人の中の一人の声が聞こえた。 誰かが、あたしの前にいる…? 誰が?どうして? 開けた目がだんだんと光に慣れた頃、ようやく今なにが起こってるのか把握できた。 「……蒼くん…」 あたしの前で女の腕を掴んでいたのは、神亀の総長・円堂蒼だった。