「怒って、ますか?」 「怒ってるよ。情報を売ったこと。いちごちゃんを止めなかったこと」 望空が言うと、心織はえ?と声を出した。 (情報を売ったことはわかるけど、いちごを止めなかったってどういうこと?) 「友達なんでしょ?いちごちゃんの」 「うん…」 「だから、止めてほしかった。いちごちゃんが狂う前に。 友達だからこそ、言えることがあると思うから。 ……それに、あたしみたいに後悔してほしくない」