「そっか…」
「だから、ごめんね?」
「ちゃんと言ってくれてありがとな。じゃあ、俺先に行くわ」
「ぅ、うん…」
あたしの好きな人。確かにいるけど……でも、どうして言っちゃったんだろう。
もう偽るのが嫌だった、のかな…?
「うわー、ウザイぶりっ子女が告られてるよー」
「しかもキモイセリフで振ってるし!」
「よくこんなやつを男は好きなんだろうねー?」
右側から角に隠れていた化粧が濃い先輩らしき人三人が、あたしの悪口を言ってきた。
……わかってたよ。そこにいたの。
だって、これでもあたしは双雷の総長ですから。



