やめてよ、仁奈。 あたしは最低なんだよ? いじめられてるのに、止めなかったんだよ?避けてるんだよ? もっと怒ってよ。そうじゃないとあたし………。 『…っ、』 あたしは下唇を噛み締め、仁奈の前から逃げた。 あたしは、ただ次のいじめのターゲットになりたくなかっただけなんだ。 思いやりとか優しさとか、あたしにはなにもなかったんだ。 心の中で、何回も「ごめん」って言った。 聞こえないことくらいわかってるのに、心の中でしか言えなかった。 ごめんね、仁奈。 こんなに心が弱くて、ごめんね。