『ていうかさ、うざくない?』 『誰が?』 こっそり聞き耳を立てていると、急に誰かの悪口を言い始めた。 『誰って、円堂仁奈だよ』 その言葉を聞いて、あたしは固まった。 仁奈?どうして、仁奈が…。 『あの男に媚ってる感じとかさ、天然のフリしてるところとかさ、気持ち悪いっつーの!』 『あー、円堂仁奈はちょっとぶりっ子だよね』 『男子もなんであんな奴のこと好きなんだろうね』 やめて…!仁奈のこと悪く言わないで! でもその時のあたしには、そう言う勇気がなかった。