蒼は大切な仲間を先に帰らせ、一人ゆっくりと校門へと近づいた。







「あ、蒼くん!」








 蒼に気づいたいちごが、昨日のことがなかったように笑顔で蒼のほうへ走ってくる。






「待ってたんだよ♪」




「どうしたんだよ」






 いつもよりも冷たく言った蒼に、いちごは一瞬息をするのを忘れた。









「…っ、―――あのね、いちご大事な話があって来たの。





 蒼くん……それと、望空ちゃんに」