「ただいまー」 「あ、おかえりな…さ……い」 家に帰ってきた 帰宅途中に髪の毛をおろしといた望空を見て、心織は違和感を感じた。 夏服で望空の白くて細い腕が見える。…その手首に、縄のような跡がついている。 (え、まさか…。でも―――――) 心織の胸の中にトゲでも刺さったのかと思うくらい、なにかがつっかかっている。 ――ピロリン♪ そんな音を立てて、心織に一通のメールが届いた。 いちごからのものだった。