「あ、おいくん?わたしに……なんでビンタなんかしたの…?」 今にも泣きそうな声でいちごちゃんは蒼くんを睨んだ。 「わたしのことが好きだから……ってわけじゃないんだよね?」 「悪いのは、お前だいちご。 ナイフ使ってまで、望空を殺そうとしてまで、そんなに幸せになりたいか?」 「なりたいわよ!!なりたいに決まってる…」 「そんなの幸せじゃねえよ。ただの自己満足だ」 「っ!!」 ねえいちごちゃん。もう一回、やり直そう? 大丈夫。あなたなら、何度だって立ち直れる。そして、素敵な人と出会えるよ。