少し頬が赤いのは夕日のせいだろうと蒼は思った。 「なんだよ」 「あのね………」 目を左右に動かしてもじもじするいちご。 「なにもねえんだったら、俺行くけど…」 「あ……」 蒼がそう言うと、いちごは目線を蒼に向けた。 「わたし……蒼くんのことが好きなの!!」 視線をずらすことなく、いつもより大きめの声でいちごは言った。 (言っちゃった…。やばい。ドキドキが蒼くんに聴こえそうなくらい鳴ってる…!)