(なによ…っ!恋の仕方って……恋なんて、どれも同じじゃない!




 望空ちゃんって子、許せない!!



 蒼くんとの関係、切り裂いてやる!!!!)








 嫉妬で狂った真っ黒な心を宿し、いちごはまるで悪魔のようににったりと微笑んだ。








「…蒼くんと恋に落ちるのは、わたしって決まってるんだから」








(ヒロインはわたし。悪役はアイツ。そういう物語なのよこれは。


 さっさと崩れればいいのに…あんな奴)











 そんないちごから漏れていた殺気を、オーラに敏感な透也が気づいた。



 透也は嫌な予感がした。でも、当たらないことを祈りそのまま歩いた。