「―――ごめんな。いちごが」 「ど、どうして透也くんが謝るの?…いちごちゃんは、悪くないよぉ。 あたしが…弱いあたしがいけないの…」 もっと強ければ。 もっと、心が強ければ。 あの子が助かったのに…。 あたし自身も助かるのに…。 「妬いてばかりいるあたしが、…いけないんだよぉ…」 手をギュッと握って、下唇を噛み締める。 その瞬間、涙がじわりと目に浮かんできた。 やばい。泣きそうだ。