本当は、全然大丈夫じゃない。 体が、心が、壊れそうなくらい“傷”ついてる。 「そう見えないよ。だって今、すごく悲しそう。 見栄なんて、張るなよ…」 透也くんが苦しそうな表情であたしに言った。 どうして透也くんが、そんな苦しそうな顔をするの? どうして―――――― 「なあ、望空ちゃんって……円堂蒼のことが好きなのか?」 透也の質問に、あたしは目を丸くして透也くんを見つめた。