長い列に並んで、ようやく来たあたしたちの順番。 最初にあたしと透也くん。次に蒼くんといちごちゃんが乗った。 ガコン…と少しだけ揺れて動き出したゴンドラ。 従業員さんが扉を閉めて「いってらっしゃいませ」と明るい笑顔を見せながら言った。 チラ、と後ろの窓から見える蒼くんといちごちゃんの姿。 仲良さそうに話す二人。ねえ、一体どんな会話をしてるの? さっきから、胸が苦しいよ…。 「大丈夫?望空ちゃん」 「…ぁ、うん。大丈夫…だよ」 作り笑顔であたしは透也くんに言った。