そうこうしてるうちに、俺の足が屋上の縁ギリギリまできた。 あのふわふわ浮いてるような恐怖感が甦ってくる。 「ちょっ、堕ちる……!」 「私は、殺してない…!!!」 兼子先生はもう崩壊寸前だ。 まずいな、これはまずい。 冷静に話を聞いてくれるような精神状態じゃない。 ついに片足が縁から出た。 ジェットコースターが堕ちる瞬間のように、背筋がゾワゾワと震える。