その言葉に、俺はス…と頭の奥が冷えてくのを感じた。



似てる。


あのとき、俺を歩道橋から突き飛ばしたときの悠兄にそっくりだ。

意識を失う直前だけど、よく覚えてる。


恐怖と混乱で引き攣り、まるで未知の化け物でも見るような目をしていた。


あのときも、悠兄は血反吐を吐くように俺に謝り続けた。

打撲と左足骨折の痛みで死にそうだった俺よりも、悠兄はやつれた顔で会うたびに謝り続けていた。