教室に入ると、雪村君は人が変わったかのように顔から感情を消し去り「…じゃ」と言い残して自分の席に向かった。 俺は特に引き留めることもなく、夏休みに前に席替えした席に座る。 レージはまだ来てなかった。 いつもならクラスメートと話すのだが、今日はそんな気分にはなれず、俺は腕を交差させてそこに顔を埋めた。 さっき登校途中に雪村君が放った言葉を思い出す。