遠い。 こんなに近くにいるのに、まるで俺と雪村君の間に深い溝があるみたいに、遠い。 切り捨てられた怒りより、わかり合えない悲しさが俺の心に広がった。 「…北見くん」 雪村君が心配そうに俺に手を伸ばしてくる。 だからなんで、お前がそんな顔をするんだ。