今度は雪村君はぐらつくことはなかったが、驚いた表情で俺を見てきた。 「……どうして、君が泣いてるの?」 言われて自分の頬に熱が集まってるのに気づいた。 燃えるように熱い頬に、こちらも熱い雫が流れる。 ここ数日だけで、何回泣いているだろうか。 俺は、糸が切れた人形のように教室の床に膝をついた。