「なんだラッキーじゃね?小言もらわなくてもすむし」

「あー……でもどうやって返すんだろ」

「ほら、これ。レジのピピッてするやつで…本の裏表紙のバーコードをだな……ってあれ、」


あれ?あれ?とレジのピピッてするやつでバーコードを認識させようと頑張るレージを尻目に、俺は3階の窓から覗く景色を眺めた。

夏が過ぎ去っても空は青く澄み渡ってる。


窓を開けて風に吹かれたいところだが、いかせん俺は高所恐怖症なのだ。

けれど高いところは好きだ。

怖いけど好きなのだ。わけわからん。