顔の一つ一つのパーツが、あるべきのところに収まってる、そんな、まるでその手の職人が作った精巧な、しかし生気をまったく感じない人形のようだ。


美しいと思う反面、どこか恐ろしさを感じる。

そんな印象があった。



「…雪村君はさ、橘先輩に告白されてたんだろ」

「橘………ああ、そういえば、そうだね」

橘先輩と聞いて、彼は一瞬誰かわからないという表情をした。