第三者の声がした。

俺と先生はほぼ同時に声の主を見やる。


すると屋上のドア付近に、息を切らして肩を上下に動かしてるレージがいた。


兼子先生はひどく驚いたのか、ぱっと胸ぐらを掴む力を緩め俺を離した。


うっかり堕ちそうになり、慌てて距離をとる。


「な……なにを…?」

「……はぁ…、はぁ……。あんたは、いや、あんたが橘さんを、そこから突き堕としたんだろ。動機なんざ知らねぇけど、兼子先生、あんたが橘さんを殺したんだろ」