『ムグッ…モゴッ』
あれからずっと布団から出してくれず
総司と布団の中で格闘中。
お腹に足を入れて離れようとするが
次は足を持たれて また引きずり込まれる
『はなっ…してッ』
「うるさいってば…大人しくしなよ」
総司がまた私を抑え込もうと手を
動かした時に手がゆるむ。
その瞬間。
ドッ!
「うっ!」
腹を思いっきり蹴って布団から
ぽんッと飛び出す
『プハッ…暑かった…』
慌てて布団から距離を取って廊下に
転がり出ると 総司が渋々布団から
出てきた。
「も〜、ちょっと寝たかったな」
『馬鹿野郎 そんなことしたら私が死ぬわ』
汗がダラダラ出ていたので涼しい。
総司を睨みつけて 立ち上がり
パンパン、と着物のシワを直す
「暇だなぁ…巡察まで時間あるし散歩でもするかなあ」
『その前に朝飯を食え、お前だけだぞ まだ食べて無いの』
と、言うと総司は えぇ?と意外そうに言って頭を掻いた
「土方さんよりも遅かったの?今日、うわあ…なんでもっと早く言ってくれなかったの」
『あ…私言いに来たからな!勝手に寝だしたお前が悪い‼︎』
総司が やれやれと部屋に入って行ったので 後ろから非難しながら くるり、と踵を返した
たしかに土方はいつも最後に食べている。 むしろみんなと一緒に食べるのは夜ご飯ぐらいだ。
どうしてかっていうと、夜遅くまで
仕事しているかららしい 何度か夜中
厠に行く時に、部屋に火が灯っているのを見かけたことがある。
その土方より後になるって事は
完全なる寝坊。
土方が怒る事のひとつだ。
ま、私は昔から早起きだからな?
こんな怠け者ではない。
↑(ただし、サボり癖がある)

