『⁉︎』

今、土方の怒号が聞こえたような…
私は袴を脱ぎながら バッと屯所の
方を見た。


にゃあん と美夜が鳴いたので
慌てて抱き上げる


『大丈夫だよ、風呂入るだけだから、暴れないでよ?』


しゃべりかけると美夜は にゃあ、と返事をした。 頭がいい子らしい



浴室に入って美夜を床に置くと
じっとして、固まっている これなら
やりやすい と思いながら
湯をかけて汚れを落としていくと
白い毛が銀色にも見えてきて美しかった。


そして、自分も洗い流して
バシャッ と湯船に浸かった。
ゆっくりしてから 浴室を出て
体を拭いて、美夜も 残らず拭いた。



浴室を出ると総司が壁にもたれながら
こっちをちらり、と見た

『番、ありがと 総司』
「ううん いいよ そのかわり
また 甘味屋行こうね」
『また、な』



総司がそれだけ言って 自室に歩いて行ってしまったので 自分も自室に入って
美夜と一緒に布団に潜りこんだ。




あたたくて 柔い。

フワフワとした毛に顔を埋めて
私は瞼を閉じた。