☆*:星降る夜に鈴の音.:*☆誠の華

土方side

「はあ…」

縁側で月を見上げながら斎藤と
酒を酌み交わしていたら 思わず
ため息がこぼれた。

「副長、どうされたのですか?」

斎藤のいつもは無表情の顔から
心配の色が見えた
どうしたも、こうしたも ねえよ…



「屯所で、猫飼うんだせ?…ったく
近藤さんの子供好きと動物好きには
呆れ返る。」



とっくりの中の酒がゆらり、と揺らいで
月の明かりに照らされた。
それを見ながら斎藤に言うと 斎藤は
珍しく ふ、と笑った



「てめ、斎藤 俺は別に猫なんて嫌いだからな 勘違いするんじゃねえ。」


「いえ、副長は変わられた と思いまして…まだ華山が来て一週間にもならないのに…みな、表情が柔らかくなってきたと
」



「…変わった…な。」


再度ため息をついて 後ろに手をついた
確かに、総司も 近藤さんも
そして 斎藤まで柔らかくなっている。
やはり、あのバカがみんなの楽しみ、と言うか もう仲間として新撰組は受け入れているみてぇだ。


「ところで、副長」
「なんだ」


斎藤は俺に向き合って いつもより
真剣な顔で 口を開いた



「…副長は 何色の猫が好みでしょうか、この斎藤 副長の命令とあらば 猫を…」


「…だから 好きじゃねえって
言ってんだろォがあああああッ‼︎」




土方の怒号が、屯所の浴場まで
響きわたったのだった。