☆*:星降る夜に鈴の音.:*☆誠の華


にこりと笑うと、少女はおずおずと聞きにくそうに 私に質問した



「あの、男の人ですよね…?すみませんすごく綺麗なので女の人に見えました」



ばれたか、と苦笑すると少女は
え?と顔を上げた



『やっぱり同性にはわかっちゃうよね…私女だよ!でも強いから、新選組に入れられちゃってさ』



口に人差し指を置いて、ひそひそと言うと少女は 緊張がほぐれたように笑った



『それに、あなたの方が綺麗ですよ!お名前は?』


「杏里、と申します…これでも芸妓やっとるんどす よろしゅうお願いします」


杏里と名乗る 可愛らしい女の子は
えへへ、と笑った


それにしても、と杏里ちゃんが
まじまじ 私の顔を見つめて、ため息をついた


「すごく綺麗な顔立ちやね…いいなぁ!」


『いや、そんなそんな…』


人斬りになんて、美しい顔はいらない
苦笑しながら首を振った。


「鈴、やっと見つけた」

総司が路地から顔を覗かせて
こちらに近づいてきた。