『…ん?』


目を開けると 天井の木目が見えた
布団から這い出すと お世辞にも可愛らしいと、言えない殺風景な私の部屋




『お?体大丈夫…?治った?』



額に手を当てても余り熱くない
やった、1日で完治とか 私やっぱ
最強。 自画自賛しながら起き上がり
窓を開けるとすっかり朝日が昇ってる



『…おなかすいた…』





美しい朝日を見て第一声がこれって
女子として どーよ と思いつつ
腰まである黒髪をつげ櫛でサラサラに
なるまでといた 顔を洗い 着物を着て
髪を高く結い上げ 紅の紐で縛り 鈴を
チリンっ と鳴らした




『今日も1日、頑張るぞー』


まだ頭が回りきらないから思っている
事が口に出る すると遠くから朝ごはんの
良い香りがしてきた 今日の当番は
たしか…斎藤さんだっけ



お腹の虫がグゥ…と鳴くので
私は自分の部屋の襖を開けて外へ
飛び出した。