☆*:星降る夜に鈴の音.:*☆誠の華


「オイ、鈴」


低い声が枕元から聞こえた
そうすると首に冷たい手が当てがわれる

「熱が上がってきてるな、オイ 意識あるか?」



『う、ん』


目がぼやけてよく見えない。
一応頷くと、土方から安堵の吐息が
聞こえた


「大丈夫?鈴」 「鈴、真っ赤だな」

隣から総司の声、平助も居たのか…
不覚だ…



『う…』

「あ、左之さんと新ぱっつぁんと一君は巡察中だぜ」

平助が苦笑して言った、原田、新八、斎藤さん…いないのか…



なんだか、寂しい



「ちょっと、鈴そんな泣きそうな顔しないでよ、平助のせいだ。」

「ええっ、俺?俺はただ鈴が探してるみたいな感じだったから…」

「うるせえぞ、ほら飲め 鈴」



グイッと土方に布団から起こされて
ふるふると首をふる


『や…だ…』


「ゲッ…その薬、鈴に飲ませるのかよ、土方さん」

「うわ、例のインチキ薬。それ一君しか信仰者いないやつ…可哀想ですよ鈴が。」


やっぱりインチキ薬か…なんで斎藤さん
薬使ってんだろ?尊敬してるから?
…つーかなんか口に当てられてんだけど
おちょこ?…熱燗か!



『…ッ』


「あ、てめぇ 意地でも飲まねえつもりか?口を開けろ」



口に今まで出したこと無いような力を出して固く固く閉じる どんどん土方の声が低くなって最後には脅しの様になっている。



『…。』


「もー…止めてあげなよ土方さん」


総司が呆れた様にため息をついて土方をたしなめるとやっと布団に戻された





『…すー……すー…』



「あ、寝た。」




最後に総司の面白そうな声が聞こえた気がした…