沖田は辺りを見渡し
何かに気づいたようだ
「どうした、総司」
沖田は大きな桜に指をむけながら のぞきこむような顔をした
「土方さん…彼処に人が…」
沖田の指さしたほうを見た、桜の木だ。
「何もねえじゃねえか」
立っているのは桜の木だけだ
何かがあるとも思えないほど繚乱
と空を美しく 飾る桜吹雪。
すると沖田が黒く笑いながら
「土方さん、目ぇ腐りましたか?桜の上ですよ、上。」
「なっ…テメェ」
殺意を持ちながら桜の上を見た
確かに人が木の股に座り込んで
スッポリと入っている。
…だが、寝ているようだ
木に近寄りながら目をこらした。
服には血がべっとり付いている
着物の袖から 細くて白い手が伸びて
いて、その手から赤い雫が
一滴、また 一滴と垂れていた。
何かに気づいたようだ
「どうした、総司」
沖田は大きな桜に指をむけながら のぞきこむような顔をした
「土方さん…彼処に人が…」
沖田の指さしたほうを見た、桜の木だ。
「何もねえじゃねえか」
立っているのは桜の木だけだ
何かがあるとも思えないほど繚乱
と空を美しく 飾る桜吹雪。
すると沖田が黒く笑いながら
「土方さん、目ぇ腐りましたか?桜の上ですよ、上。」
「なっ…テメェ」
殺意を持ちながら桜の上を見た
確かに人が木の股に座り込んで
スッポリと入っている。
…だが、寝ているようだ
木に近寄りながら目をこらした。
服には血がべっとり付いている
着物の袖から 細くて白い手が伸びて
いて、その手から赤い雫が
一滴、また 一滴と垂れていた。

