『ん…』

朝起きたら、頭が割れそうになるくらい痛かった う〜… と呻きながら
顔を井戸で洗って着物の袖で拭いた。
のそのそと胸にさらしを巻いてぺったんこの胸にしてから男物の菖蒲色の着物を着て、真っ白な袴を履いた。


鏡を見ると女顔の中性的なギリギリ16ほどの男の子が見える。すこしつり目でパッチリしすぎているが化けれていると
自分の中でガッツポーズ。



『そういえば、総司に仕事とか…稽古のこと聞いてないなあ』


紅の髪紐をゆらして、金色の鈴をシャリンシャリン、と鳴らしながら廊下を歩いて総司に仕事を聞き出すべく歩みを早めた。