「…⁉︎平助ッ」「どうした、鈴⁉︎」
新八や原田が駆けつけて来たが
私は 平助の前に座り込んでいた。
『平助っ…背中が…』
平助の背中に血がにじむ
どうしよう。どうしよう。
「な、何故 御陵衛士をかばうのですか?華山…さん?」
斬った平隊士が困惑気味に 平助を
覗きこんだ、その様子に私は
立ち上がって ボロボロ泣きながら
見つめた。
『…ー…っ!』「り、鈴」
あの平隊士が殺されるかも、とみんな
私を見つめながら目を見開いていた。
『は…っ…。 お前…コイツが誰だか
知らなかったのか。』
「は、はい。」
平隊士が 刀を下げて答えた
血が、 血が逆流しそうだ。
『………そうか。お前、には
落ち度は、ない。 戦ってろ…』
ギリギリ、と鈴が 刀を握りしめ
ながら言った するとみんなが驚いた
顔をした。 あの堪え性のない鈴が
他人を気づかっている。
顔がこわばっているが やはり
平隊士でも〝仲間″と認識してるのだ
「…行け、東雲。 早くどっか行かねえと鈴の気が変わるぞ」
原田が言いながら平助を担ぎ上げると
東雲が 無言で頷いて ささっ、と
戦場に走っていった。
『平助。平助は大丈夫だよな。
あの時も大丈夫だったから、な?』
私は自分を諭すように言った。
みんな 平助を助けながら
何も言わなかった。
今の鈴に 〝大丈夫だ″なんて
声をかけられるはずがない
この出血じゃ、もう。
『…平助っ 生きろよ…』
弱々しい鈴の声が
血に汚れた 闇夜に消えていった。

