頭を押さえながら土方を睨むと
土方はなんとも言えないような
顔をしていた。
酸いも、苦いも、噛み締めた大人の人の顔。まるで、私を 誰かと映しながら見ているような。
『…いいの?』
恐る恐る言うと 土方は深いため息
を吐いて頷いた。
「何度も言ってるだろ…?
頑固だな、お前は。」
『…うるさい。』
小さく言い返すと 土方が私を
引っ張って 立ち上がらせた。
何故だか、暗い部屋が 明るく見えた。
「帰って来るよな」
『…ああ、本当はもっと、早く
帰りたかった。けれど帰れなかった』
本当はあそこから逃げたくはなかったのだ、1人になってしまうから。
そうだ土方の傷を見ないといけない。
そう思って
顔を上げて土方の襟首をつかんだ。
『土方、脱げ』
「ああ”?」
土方は機嫌が悪そうに声を上げて
私を上から睨んだ そんなに怒ること
なのだろうか…まあ、怖くないから
いいんだけど。
「お前、自覚しながらソレいってんのか?」『ん?ああ、脱げ』
土方が ますます 顔を渋めて。
唐突に 妖艶に笑った。
「ふん…自覚なしか…なら、生娘に教えてやる」
土方が ぐいっと私を引っ張って
畳に押し付けられた
その上に馬乗りされる。←
「ここは…どこだ?」
土方の艶美な顔に微笑されて
ビックリしながら目を見開く。
『あ、アホか?そりゃ、ここは
島原…あ。』
鈴の顔が青ざめる。 ヤバイ。
自分の貞操の危機かもしれない。
いやいや、土方に限ってそんな…
と、顔を引きつらせると
「そうだ、この 男の欲の町 島原で
ンなこと言って…無事にすむなんて
思ってねーよな?」
『わ、私はただ…ッ傷が見たくて』
「ほー、そうか じゃぁお楽しみの後で見ればいいじゃねえか?」
『…え? ちょ、なに。』
土方が妙な笑を含みながら私を思いっきり押さえつける。
『え?え?』
土方の顔が近づいて はだけた首元に
唇があてがわれた。 吐息が耳にかかる
ビクッと体を跳ねさせると土方が
ククッ…と笑った
上に ズズズっと逃げると また
押さえつけられて
「コラ、誘っといて 逃げるんじゃ
ねえよ……?」
カプッ、と首が熱に犯される。
土方が 首筋に噛み付いたのだ。
『フギャアアアアアッッーー⁉︎⁉︎⁉︎』
ドターーンッ。←
ガシャ←

