☆*:星降る夜に鈴の音.:*☆誠の華


舞は 眼を奪うような美しさだった

指先一振り、扇の揺らめかせ方
ゆっくりと、花びらが散り行く
様なもの 時に荒々しい風が
吹く様。


まるで 波紋のように緩やかに
舞う。


こんなに本格的に舞を舞ったのは
久しぶりで、楽しかった。


たしかに新選組の屯所でも舞ったが
アレは挨拶程度だった。


もっとみんなに見せてあげたらよかったなぁ、今更ながらそう思う。


独特の三味線の音と 可愛らしい鈴の音
が 合わさり、幻想的な舞が
浪士たちを魅了した。



「なんと…」「……」「綺麗だ…」



舞が終わって 一礼すると
男たちは夢から現実に戻ってきたようで
ハッ、とした。



ーーー


男の側に戻ると 男がじーっと私を見つめる、まるで面の中の瞳を探るように。


『…。』


私は 余り いい気持ちはしなくて
立とうとした。人にそうやって
舐められるように顔を見られるのは
嫌いだ。つーか誰でも嫌いだろ。



「まて…」


男が 不意に私に手を伸ばした
私は後ろ向いていたし、重い着物を着ていたからとっさに 避けきれなかった


『あ』


カツンっ… と音を立てて
狐の面が座敷に転がった


「!?」「なんとっ」


ヤバ、顔覚えられちまう。

ささっ と面を被り直すと男たちは目をまん丸にして 私を凝視した



「まるで…花魁…だな」
「アンタほんとに舞妓か?」
「もはや、舞妓じゃねえ…舞姫だ」



「傾城椿舞姫…」