「…すき、だよ?」 あたしの腕を掴み妖しく微笑む人物、伊野葉月(いのはづき) 部室となっている旧校舎の空き教室にあたしたちはいた。 「葉月、くん?ちょっと待って…」 「待たない…」 とうとう壁に追い詰められた、あたしは波河柚(なみかわゆず)。 どうしてこんなことになってしまったのか―――――――