私のナビを几帳面に守り、私達の機体は目的地を目指す。その走りは快調だ。
スマホで時間を確認する。
大丈夫。
遠回りにはなったが、制限時間にはまだ余裕がある。
この、駐車場へ通じる道路を直進すれば間もなく病院も姿を現す。
間に合う。
吉元さんのいる後部座席をチラリと見た。
悪魔ナースは自分のライフが減っているのに気がつかないのか、表情ひとつ変えない。
アナログ時代のキャラにありがちな無表情。その顔がくやしさに歪む瞬間を想像し、私は心の中でほくそ笑んだ。
駐車場に通じる通りは道路も狭く、制限速度も遅かった。それでも、車通りも少なく、目的の大病院が徐々に見えてきた。
大きい。
私は身を乗り出しフロントガラスが息で白くなるほど顔を近づけながら、その巨大な建物を凝視した。それはあたかも巨大な要塞のようで、私達の前に立ちはだかっている。けれども、その攻略は目前に近づいている。
最終ステージクリアを目前に、私の胸ははじけ飛ぶほどに躍(おど)った。
でも……
フロントガラス越しに見える景色を地上にアングルを下げた私は、愕然(がくぜん)とした。
でも、
駐車場に入ることは………
できなかった。
スマホで時間を確認する。
大丈夫。
遠回りにはなったが、制限時間にはまだ余裕がある。
この、駐車場へ通じる道路を直進すれば間もなく病院も姿を現す。
間に合う。
吉元さんのいる後部座席をチラリと見た。
悪魔ナースは自分のライフが減っているのに気がつかないのか、表情ひとつ変えない。
アナログ時代のキャラにありがちな無表情。その顔がくやしさに歪む瞬間を想像し、私は心の中でほくそ笑んだ。
駐車場に通じる通りは道路も狭く、制限速度も遅かった。それでも、車通りも少なく、目的の大病院が徐々に見えてきた。
大きい。
私は身を乗り出しフロントガラスが息で白くなるほど顔を近づけながら、その巨大な建物を凝視した。それはあたかも巨大な要塞のようで、私達の前に立ちはだかっている。けれども、その攻略は目前に近づいている。
最終ステージクリアを目前に、私の胸ははじけ飛ぶほどに躍(おど)った。
でも……
フロントガラス越しに見える景色を地上にアングルを下げた私は、愕然(がくぜん)とした。
でも、
駐車場に入ることは………
できなかった。
