「まっ、とりあえずさ!
夏休みはたのしも!」
「そーだな、うん」
「う、うん」
百華と雄大は、
プラスな発言をするけど、
あたしは…。
え、なに着ていこう…っ。
慧太くん、どんな服が好みかな?
メイク、する子好きかな?
うぅ~っ…。
考えるけど何も浮かばない…。
「あたしいつでも空いてるからさ、
部活やってる雄大と佐野くんがきめて」
「おーわかった」
「じゃあ、あたしたち
寄る所あるから」
「え?」
「いいのっ、
雄大、またねー」
「おー、じゃあなっ」
「ば、ばいばい」
「おー」
グイっとあたしの腕をひっぱって
歩き出す百華。
「もう寄る所、ないよ?」
「服、ほしいんじゃない?」
「え?」
「舞は顔に出るからね~」
…さ、さすが親友……。
なんでもわかっちゃうんだね。

