恋に青春中




「……なんて?」

「だから、いいよって」

「えぇーっ!?」



店内にあたしの声が
響いたのは言うまでもない。



「声でけえって」

「だってだって…!
あたしダメだよ、無理!」

「あたしがいるから!」

「違う、そうじゃないよ!」


親指を立てて
ウインクしてドヤ顔する百華。
そ、そりゃあ
2人きりじゃないのは
まだましなんだけど…。


「俺もいるし」

「んーんーっ」

「慧太、大丈夫だろ。
いいやつだし」

「そ、それは…」


わかってるよ、そのくらい。
慧太くんは、すごく優しい人。



「そうだよ、うん!
雄大もいるしあたしもいる」

「で、でも・・・」


慧太くんがいる、
ということが心臓持ちません。


「一歩踏み出さなきゃ
なんもはじまんないよ?
…雄大には悪いけど……」

「え、最後なんて?」

「いや、うん!なんでもないっ」

「お前ほんと
余計なこと言うなよ…」

「だってさ…」

「俺が頑張るしかねえじゃん」

「まあ…」


よくこの2人、
あたしが内容わからない会話をする。