恋に青春中





「えー、サッカー部顧問の
木下だ。
さすがに女子は入れないな~」


見学している中学生の前に立つと
木下先生は笑いながらそういった。


「まぁ今日は見学だしな。
楽しんでみてってくれ。
あと、男子で体験入部希望した人、
前に出てきてくれ」


え?体験入部なんてあるの…?
知らなかった…。



「お~、結構いるな…」


木下先生の驚いた声を出して
あたしは目線をあげる。


「…あっ」


目線の先には、
慧太くんの姿。


「ねぇ、舞…、あそこ」

「え、どこ?
…わあ!百華よかったじゃん!」

「…っ」


運動できる姿に
着替えていた慧太くんは、
制服姿と同じくらい似合っていた。


真剣なまなざしで
先生の話を聞く慧太くん。


…サッカーに対して
本気なのが十分伝わる。