「他の子ちゃんと乗ってるのかな」
「あー、駅でみなかったね」
「うん」
「ま、大丈夫っしょ」
百華は軽く言うと、
奏羽先輩~と言いだした。
ここ、電車の中ですよ…(笑)
「次はー、緑が丘、緑が丘ー」
「あ、降りなきゃ」
南海高校の最寄り駅についた。
休日だけど、
ジャージ姿の高校生を見かける。
きっと部活かな。
「奏羽先輩、いるかな~」
「練習あるっていってたんでしょ?」
「うん、でもそうじゃなくて
この駅で!」
「えぇ?」
もう、百華がわかりません…(笑)
でもそれだけ、
会いたいってことだよね。
憧れの意味で好き、
っていってたけど、
百華は恋する女の子って感じで
すごく可愛い。
ドンッ
「…わっ……」
後ろから誰かにぶつかられて
あたしは百華にもたれかかった。
「あ、すみません」
「…いえ、こちらこそ……」
聞き慣れない声がして
後ろを振り向くと、
170cmは越えてる男の人がいた。

