「いいから私の言うとおりにして下さい!
悪いようにはしませんから。
若葉が大事なのは私たちも同じなんです…。」
小声で周りに聞こえないように話してきた。
その声が余りにも真剣で、俺はその子の言う通りにすることに決めた。
「今から車呼ぶので、若葉運んでくださいね。
…颯、お兄さん呼んだから大人しく今日は帰りな。」
「愛果、なんであいつを呼んだのさ!」
「颯、若葉が大事なら今日は帰って。
今度こそ本当に消えちゃうよ?若葉は。」
静かな声色に、どこか怒りと憂いを感じる。
颯というやつはそれを聞いた瞬間に、憑き物が取れたかのように雰囲気が変わった。
「…分かった。」
今はこいつより若葉が最優先だ。


