泣きそうな彼女に、急いで言った。

伏せていた顔を上げて俺を見る亜弥。

「ごめん、意地悪言った。俺が亜弥と行きたい。
一緒に連れてって」

「えっと…、どうしようかなぁ?

なんてね。
私、悠紀以外の人と行くなんて、最初から考えてないし」

笑いながらそう言ってくれる亜弥は、やっぱりかわいい。

「あとで、待ち合わせの場所と時間、メールするね」
「あぁ。
晴れるといいな」
「うん」
「そういえば、はじめてのデートらしいデートだな」
「うん、そうだね」
「ごめんな。なかなか出掛けられなくて」