「おっかない顔して、睨むなよ」

 祐太朗は俺の首からパッと手を離すと、両手を肩口のところで手をあげて、降参のポーズ。

「陽菜とどんな関係なんだよ」

 航太や歩夢みたいなのがそばにいるから、警戒をしてしまうだろ。


 まだ他にも特別な男がいるのかって。
 これ以上は勘弁してほしい。


「無関係」

「は?」

「直接、関係はないかな。だから、とがるなよ。イケメンが怒るといい顔が台無しだぞ。まっ、それはそれでレアで、迫力があって……いいかも。写メ撮らせろ」


「はあっ?」

 茶化すような祐太朗に思いっ切り眉間にしわを寄せる。
 何言ってんだ。


「それは冗談で、陽菜ちゃんと言ったのは、はずみ。彼女から、陽……町田さんのことをよく聞かされてるもんで」


 って、はずみ? 彼女?


 どれから突っ込もう。