心の底から君が好き②



なんて声をかけてやったら良いのかわからなくて

そんなこと思っていたら



「俺、なかったことにする」

「は?」


いきなり訳のわからないことを言い出す。


「だから姉ちゃんが好きだったことをなかったことにする」


そう言った結菜の弟はものすごく悲しそうな顔をしている。



「なぁ…俺もさ少し前だけど」


言っていいのかわからないけど



「結菜に好きな奴いるの知ってて、ぶつかりまくってた」


結菜の弟は下に俯いたまま、聞いてるのかもわからない。

だけど俺は話しを続ける。



「でも全然振り向いてくれなくてさ。冗談としか捉えてくれねぇし」

「……」



こんなこと話して、なんかなるとは思わない。



「そんで振り向いてくれない苛立ちで、結菜の好きな奴殴った」


その言葉を聞いて俺の顔を見る。

それを見ると、ものすごく目を見開いてる。



「自分勝手な気持ちで殴って、結菜傷つけたから、もう終わりにしようって思った」

「傷つけたってどういうことだよ」


少し怒ってるようにも聞こえる。



「いや、冷たく接しただけでなんもしてねぇよ」


少し危なかったけど



「それでなんだよ」


先が気になるのか『早く言え』と言わんばかりに促す。